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大幅な性能向上の可能性を秘める太陽電池用シリコンナノワイヤ [独立行政法人物質・材料研究機構]

皆様に有用な太陽光発電業界情報をお知らせします。

独立行政法人物質・材料研究機構は、機能性シリコン複合材料を利用した次世代型の高効率太陽電池の開発を進めている。この研究開発では、単結晶のシリコン基板に微細な突起状のナノワイヤ(Siナノワイヤ)を成長させて半導体の表面積を増やし、シリコン材料の削減による低コスト化と変換効率の向上を目指している。
研究開発に取り組むのは、同研究機構の国際ナノアーキテクトニクス(MANA)研究拠点グループリーダーの深田直樹さん(工学博士)。

深田さんは2002年ごろに半導体でSiナノワイヤの研究に着手し、太陽電池に利用できるSiナノ結晶とSiナノワイヤの成長制御技術を確立した。

太陽電池は、通常p型半導体とn型半導体を接合させた構造だが、深田さんのSiナノワイヤは、p型シリコン基板の表面に微細なp型ナノワイヤを成長させ、その表面にn型シリコンを皮膜させる。または、p型とn型の配置が逆転した構造をとる。こうしたナノワイヤ内部にpn接合を持つコアシェル構造を形成することにより、pn接合の面積を従来の平面型に比べて100倍にする可能性を見出した。

今回開発したSiナノワイヤには、ストレート型とテーパ型の2種類があり、前者は直径10nmの円筒形で、後者は傾斜をもつ円錐形だ。スレート型の理想バンドギャップが1.3-1.4eV付近(シリコン単結晶のバンドギャップは約1.1 eV)、テーパ型のそれは一津ではなく変調されている。つまり、テーパの部位によって光を吸収する波長感度が自己変調されている。
従来の太陽電池は、表面が凹凸のテクスチャー構造にすることで入射光の反射を抑えるよう工夫しているが、Siナノワイヤはそれ自体が突起物の林立したようなテクスチャー構造になっているため、入射光を閉じ込めて反射を抑える機能も兼ねている。

そのため、入射光を反射せずほとんど吸収してしまうため、一般的な太陽電池と比べてもセルの表面が黒色なのが特徴だ。

Siナノワイヤの成形法として基板上に突起物を成長させる手法とエッチングの2つが考えられており、深田さんはそれぞれの方法で研究を進めている。どちらの方法も触媒を用いるが、前者ではニッケルあるいは金、後者では銀あるいはアルミニウムを使用する。いずれにしても金属触媒を用いる場合、太陽電池の特性を低下させるコンタミネーションが課題であり、限りなく不純物の影響を減らす方法の追究を続けている。

現在、カーボン系負極の充放電容量は370mAh/g。それに対してシリコンは4200mAh/gと10倍以上の充放電容量になるという。

太陽電池からリチウムイオン電池へとSiナノワイヤはその用途に広がりをみせるが、今後の未知なる可能性はまだまだ大きいようだ。

情報参照元:J-Net21

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